自己分析ワークシート+AI壁打ちプロンプト(高校生版):過去の棚卸しから価値観の言語化まで
「志望理由を書く前に、まず自己分析をしなさい」と言われて、何をすればいいのかわからず固まってしまう——よくあることです。「自分の強みは?」「将来やりたいことは?」といきなり聞かれても、頭の中は真っ白。それは自分を知らないからではなく、自分を言葉にする手順を教わっていないだけです。この記事では、①過去の経験の棚卸し(モチベーショングラフ)→ ②価値観の言語化 → ③得意と好きの分離、という3ステップを、記入式ワークシートとコピペで使えるAI壁打ちプロンプト10個で進める方法を解説します。読み終わる頃には、志望理由書や面接で使える「自分の言葉」の材料がそろっているはずです。
先に大事な注意: AIの出力には誤り(ハルシネーション=存在しない事実・データの創作)が混ざります。この記事のプロンプトはあくまで「質問してもらう・整理してもらう」ための壁打ち用で、あなたの答えの中身はあなた自身の経験から出すものです。AIが「あなたは〇〇な人です」と断定してきても、それはラベルの候補にすぎません。しっくりこなければ捨ててかまいません。また、学校によってはAI利用のルールがあるので、提出物に使う前に先生に確認しましょう。
全体像:自己分析は「性格当てクイズ」ではない
自己分析と聞くと、質問に答えるとタイプ名が出てくる性格テストを思い浮かべるかもしれません。しかし進路選択に必要なのは、他人が作ったラベルではなく、自分の経験から取り出した根拠つきの言葉です。文部科学省が例示資料を公開している「キャリア・パスポート」も、活動の記録を蓄積して自分の学びや成長を振り返る、という発想で作られています。つまり公式のキャリア教育でも、出発点は「記録と振り返り」なのです。
この記事では次の3ステップで進めます。
STEP1:過去の経験の棚卸し——モチベーショングラフ(プロンプト1〜3)
自己分析の定番手法がモチベーショングラフです。横軸に時間(小学校〜現在)、縦軸に気持ちの浮き沈み(プラス/マイナス)をとり、自分の歩みを1本の線で描きます。大事なのはグラフの見た目ではなく、線が大きく動いた場所(山と谷)に「そのとき何があったか」を書き込むことです。
ノートに描いてもよいですし、まず次の表に出来事を書き出してから線にしてもかまいません。
| 時期 | 出来事 | 気持ち(-5〜+5) | 上がった/下がった理由 |
|---|---|---|---|
| 小学校 | |||
| 中学1〜2年 | |||
| 中学3年 | |||
| 高校1年 | |||
| 高校2年〜現在 |
書けたら、AIに深掘りしてもらいます。
プロンプト1|山と谷の深掘りインタビュー
プロンプト2|エピソードの共通点さがし
プロンプト3|「特別な経験がない」人向けの日常掘り起こし
賞状になるような経験だけが材料ではありません。「頼まれてもいないのにやってしまうこと」は、立派な自分のデータです。
STEP2:価値観の言語化(プロンプト4〜6)
次に、STEP1で出てきたエピソードから「自分が何を大事にしているか」を取り出します。まず、下の表から直感で5個選んで丸をつけてください。
| 価値観キーワードの例 | |||
|---|---|---|---|
| 人の役に立つ | 新しいものを作る | 深く突き詰める | 仲間と協力する |
| 自由に動ける | 安定している | 認められる | 挑戦し続ける |
| 公平・正義 | 美しさ・表現 | 効率・合理性 | 地元・地域 |
| 教える・伝える | 守る・支える | 競争に勝つ | 静かに集中する |
選んだら、AIと壁打ちして順位と理由を固めます。
プロンプト4|価値観の優先順位づけ
プロンプト5|反対側から探る
プロンプト6|価値観を1文の行動指針にする
STEP3:得意と好きを分けて考える(プロンプト7〜9)
自己分析で一番混ざりやすいのが「得意」と「好き」です。**好きだけど得意ではないこと(観るのは好きだが自分でやると平均以下)**も、**得意だけど好きではないこと(頼まれてよくやるが消耗する)**も、誰にでもあります。この2つを分けると、進路の考え方が一気にクリアになります。
プロンプト7|「得意」を他人の視点で掘る
プロンプト8|「好き」の中身を切り分ける
プロンプト9|マトリクスの整理と進路キーワード化
プロンプト9で出てきた職業キーワードの中身(仕事内容・必要な学び)は、AIの説明を鵜呑みにせず、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)で確認しましょう。約500の職業について、仕事内容や求められるスキルが公的データとして整理されています。
仕上げ:3ステップを「進路の言葉」につなぐ(プロンプト10)
プロンプト10|自己分析サマリーの壁打ち
サマリーは「完成品」ではなく仮説です。オープンキャンパスや探究活動で新しい経験をするたびに書き直してください。探究テーマがまだ決まっていない人は、この自己分析の結果がそのままテーマ探しの材料になります。手順は探究テーマの見つけ方:AIプロンプト15選で解説しています。
ワークシート:自己分析の記録用紙
印刷するかノートに写して使ってください。全部埋まったら、志望理由書の下書きに入れる状態です。
| 項目 | 記入欄 |
|---|---|
| ① モチベーショングラフの山(出来事と理由) | |
| ② モチベーショングラフの谷(出来事と乗り越え方) | |
| ③ エピソードに共通するパターン | |
| ④ 価値観トップ3(理由つき) | |
| ⑤ 得意×好き(Aゾーン)の項目 | |
| ⑥ 得意だが好きではないこと(Cゾーン) | |
| ⑦ 200字サマリー(仮説) | |
| ⑧ まだ答えられない質問(次に掘る場所) |
よくある質問
Q. 無料の性格テストを受けるだけではだめ? タイプ名がわかっても、志望理由書には「なぜそう言えるのか」の根拠となるエピソードが必要です。テスト結果は話のきっかけにはなりますが、この記事の手順で自分の経験から言葉を作るほうが、面接での深掘りに耐えます。特定のサービスの結果だけを根拠に進路を決めるのは避けましょう。
Q. AIに話した内容が心配。個人情報は書いていい? 氏名・学校名・住所などの個人情報は書かないでください。エピソードは「部活で」「文化祭で」のように、個人が特定されない粒度で十分に壁打ちできます。
Q. 谷(つらかった経験)を思い出すのがしんどい 無理に掘る必要はありません。自己分析は山側(楽しかった・夢中になった経験)だけでも十分に進められます。つらさが続くようなら、一人で抱えず身近な信頼できる大人に話してください。
Q. 自己分析の結果と、親や先生のすすめる進路が違う どちらが正しいという話ではなく、判断材料が違うだけです。この記事のワークシート(特に価値観トップ3と根拠のエピソード)を見せながら話すと、「なんとなく嫌」ではなく言葉で対話ができます。自己分析はそのための共通言語づくりでもあります。
出典・参考
この記事はタンキュウノート編集部がAIを下書きに使い、編集・事実確認のうえ公開しています(編集方針)。誤りを見つけた場合は編集方針ページの窓口からご連絡ください。